その蛍は誰?





こんなに多くのテキストが溢れてる時代、文章に感情移入!なんてもんはとっくに失われ、文字の力が誤解され、傍観され、タイムラインと一緒に流れて終わり。1冊の本を全て記憶してしまうほど読み返す経験なんてもう古いんですよね、古いよね。(涙)

私が24歳、10月の雨の日、父が突然死。OMG!!泣き疲れて、逆に笑い始めた頃に始まったお通夜で3人くらいに「男は親父を亡くしてやっと一人前や」と励まされた。今、ちらっと調べてもそんな格言は見つからない。あの3人はもしかしたら、いなかったのかもしれない。
それからと言うもの、父の足跡を探す人生に転換するのだがそれはそれで悪くない。多くの書籍に埋もれて、困った人を助け、映画に狂い、冗談ばかり言って和ませる。美化も含めて特徴はそんなところだ。当然、必要の有無を検討することもなく、すべてのことを息子に伝えるつもりだ。非常に動物的欲求。伝統と伝承は大きく違う。

もし、あなた達では無くあなたが、お前らじゃなくお前が、このテキストにたどり着いたとしたら、なんかいいね。今っぽい。

喜んでるよ、親父さん。店でも、田んぼでも、家でも眺めてる。これまで通り筋を通すだけだぜ。広すぎる田舎の空、そびえ立つ山、襲いかかる梅雨の湿気、そんなでかい話じゃない。横だ。日常だ。

よー、AK。俺は言われたぜ。影も形もないあの3人組に。「男は親父を亡くしてやっと一人前や」。

一人前なんか、なりたくねーよ。

とある通夜の帰り道。もうすぐ蛍が見れるかもね。心優しい蛍くんが、照れ臭そうにあの子が好きなんだーって星空を指さすディズニー映画があったな。

素敵だぜ、世界は。みんな健康で。





ABOUTこの記事をかいた人

JazzとHip-Hopの親和性に日々悩み、3連符を12分音符と呼ぶ人とは距離を置きつつ、Klo Pelgagが近鉄バッファローズのキャップかぶってるのを見て世界の自由さに嫉妬する毎日。バリー・ユアグローの文学から、着地は樋口毅宏先生。辛い時は、ハンス・ランダの高笑いを思い出す。
絶賛育児中の愚筆家。